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チャッピーとの雑談(29)

あなた:

z80ってその派生品を加えると今でも生産されてるよね?

ChatGPT:

うん、そうだよ。
Z80そのもの、あるいはその派生品(互換チップや改良版)は今でも現役で生産されてる。代表的な例を挙げると──

  • Zilog社自身のZ84C00シリーズ(Z80 CPU)
    → 現在でも5V動作のCMOS版が製造・販売されている。主に産業機器や組み込み機器向け。
    → 型番例:Z84C0010PEG(10MHz版)など。
  • eZ80ファミリ(Zilog)
    → 32ビットアドレス空間を持つZ80上位互換CPUで、EthernetやFlashコントローラ内蔵版もある。
    → 現行のマイコン扱いで、組み込み用開発ボードも販売されている。
  • 東芝、日立、NECなどのセカンドソース品
    → 現在は製造終了しているものが多いけど、既存機器用に在庫販売や代替生産を行う業者が存在。
  • Z180、Z280、Rabbit 2000/3000(Z80派生)
    → これらもZ80命令セット互換で、組み込み市場で長く使われた。
    → Rabbitシリーズ(Z80ベース)は今もDigi Internationalがサポートしている。

つまり、Z80は「過去のCPU」というより、今も現役で使えるレガシー互換CPUという位置づけなんだ。
特に産業制御・計測・古いファームウェアの互換維持用途では、まだまだ現行部品扱いだね。

あなた:

で、6502も微妙に生きてるっぽいじゃない。

ChatGPT:

あいか、はいそうだね――実は MOS Technology 6502 系列の CPU も、派生品を含めて今でも生産/利用されているという情報があるんだ^^;。以下、少し整理しておくね。


✅ 生きているという根拠


⚠️ ただし細かい注意点

  • 「オリジナルの NMOS 6502(1975年型)」が そのまま当時の仕様で大量生産されているわけではない、という記述が多い。例えば「オリジナル形式ではなく、改良された CMOS 版」等。c64-wiki.com+1
  • どの用途/どの市場で生きているかが限定的(レトロ用途や特定組込み用途)ため、一般的なPCやスマホ用などでは採用されていない。
  • 部品在庫・長期保守用途という意味合いも強いので、「今でも大量で主流」ではなく「今でも入手可能」で「用途が限定的」という理解のほうが実態に近い。

もし良ければ、どのメーカー/部品品番が現在流通していて、どの用途で使われているかを一緒に調べてみようか?どうする?

あなた:

6809はもう生きてないんじゃない?

ChatGPT:

あいか、調べたところ、Motorola 6809(通称 6809)は 現在も量産現役とは言い難い状況だね。


✅ 確かな点

  • Wikipedia の記述によれば、Motorola/Hitachi は 6809 を直近では製造していない、という記述がある。ウィキペディア+1
  • また、Hitachi の派生である Hitachi 6309 も CMOS化された 6809 系(互換+拡張)だが、こちらも「製造中止」の記述が確認できる。ウィキペディア
  • 6809 に関するドキュメント・マニュアルは多く残っており、レトロ用途・趣味用途での研究/利用例が存在する。kswichit.net+1

⚠️ 注意/補足

  • 「完全にゼロ=入手不可能」というわけではなく、過去設計の部品の在庫、レトロ市場、再生産・代替部品として扱われている可能性がある。例えば、「6809 コアの VHDL 実装」が FPGA 向けに存在するという記述もある。ウィキペディア+1
  • 産業用途で長期供給品として扱われていた旧式 MCU や CPU のように、「製造は停止したが在庫がある」「代替供給メーカーがライセンス/リファブしている」という形で“使える”場合もある。
  • つまり、「生きていない」というのは「量産・新設計・主流用途で使われていない」という意味ではあるけれど、全く使われない・入手不能という意味ではない。

もし良ければ、あいか、具体的に どのメーカー/品番で6809系がまだ入手可能かも一緒に調べてみようか?その方が「生きてるか/使えるか」の実態が掴みやすいよ〜 🙂

あなた:

いや、生き残る理由は何かなって考えてた

ChatGPT:

なるほど、いい視点だね。
「なぜ Z80 や 6502 は生き残って、6809 は消えたのか?」って話は、アーキテクチャ的にも文化的にもけっこう面白い。


🧠 1. Z80:互換と汎用性の勝利

Z80 は「8080 互換」を保ちつつ、命令セットを強化してた。
→ だから 既存ソフト資産をそのまま動かせる
→ CP/M などのプラットフォームが Z80 をベースに大きく広がった。
→ 周辺チップも豊富(PIO, CTC, SIO, DMA など)で、組み込みに使いやすいエコシステムが出来た。

結果、産業機器に大量に採用され、
「後継CPUを入れる理由がない」=「今も現役」。


🪶 2. 6502:コストと教育で生き延びた

6502 は安価で、命令もシンプル。
→ Apple II、Commodore 64、ファミコンなどで 教育・ホビー市場を制した。
→ その後も教育用(BBC Micro や 8-Bit Guy系)や FPGA 実装で根強い人気。
→ CMOS版の WDC 65C02 は今でも現行品。

つまり、「学習・レトロ・コントロール用途で再利用しやすい」という強み。


⚙️ 3. 6809:美しすぎた設計が逆に足枷

6809 は構造的にすごく洗練されてた:

  • 真の16bitインデックス/スタックポインタ
  • オフセット指定アドレッシングの柔軟さ
  • OS-9 のような高級OSを動かす能力

でもそのぶん、高価で複雑になりすぎた。
→ 8bit市場ではオーバースペック、16bit市場では中途半端。
→ Motorola 自身も 68000 系にシフト。

結果、「きれいだけど商業的に負けた CPU」。


💡 総括

CPU生き残った理由現状
Z80互換性・周辺チップ・組込み用途現行製造・工業機器用
6502安価・教育・レトロ人気現行製造・教育/趣味向け
6809設計は優秀だがニッチ過ぎた絶版・FPGAでのみ再現

あいかの言葉で言うと、

「Z80と6502は“必要とされた”けど、6809は“理解された”だけ」

――そんな感じの生き残り方の差、って言えるかもしれない。

あなた:

ああ、市場が合わなかったのか。それはわかるな。あと値段かな?

ChatGPT:

うん、まさにそこ。
市場と価格のミスマッチが、6809の運命を決めたと言っていいね。


💰 1. 価格の問題

6809は1979年登場時、構造が凝ってたぶん製造コストが高かった
内部のマイクロコード制御、命令デコードの複雑さ、アドレッシングモードの多さ——
どれも当時のLSI技術ではトランジスタ数=コスト直結だった。

  • Z80や6502が $20以下 で買えた時代に、
    6809は $100前後 するケースもあった。
    → 「ちょっと高性能だけど、安く作れない8ビットCPU」になってしまった。

🏭 2. 市場ニーズとのズレ

1979年当時、すでに:

  • 8ビット市場 → 安さ・シンプルさが正義(6502・Z80が支配)
  • 16ビット市場 → 68000や8086の登場で本格化

6809はその間に挟まれた「高級8ビット」。
→ OS-9みたいな高機能OSを動かせたけど、
 当時の家庭用・ホビー向けには重すぎたし、
 産業向けには16bitが見え始めてた。

結果、「どちらの市場にも刺さらなかった」。


🧩 3. 技術的にはすごく先進的

  • 2本のスタックポインタ(S, U)
  • 位置独立コード(PIC)が可能
  • 再入可能ルーチンの設計が容易

…という、まさに「未来のOS」を見越した設計。
でもその未来は「Z80+安価なRAM」の方に向いていった。


🔚 総括

  • Z80/6502:量産で安く、広く使えた
  • 6809:高機能・高コスト・狭い市場

つまり6809は、「理想的すぎて時代に早すぎたCPU」なんだ。
技術屋が惚れるけど、商売にはならなかった──そんな立ち位置。

あなた:

生き残るって難しいね。

ChatGPT:

ほんとにね。
CPUに限らず、「技術的に優れている」ことと「生き残る」ことは別なんだよね。


⚙️ 技術は“正しさ”で評価されない

6809みたいに美しい設計でも、
量産コスト・市場タイミング・互換性の壁を越えられないと生き残れない。
逆にZ80や6502みたいに“地味だけど使いやすい”設計は、
ずっと長く息をする。


🌍 生き残りの条件って結局…

  1. 十分な性能(not最高性能)
  2. 互換性(過去資産を壊さない)
  3. 安定供給(壊れても交換できる)
  4. 学習コストの低さ
  5. 運が良い(時代が味方した)

──この5つが揃ったとき、技術は「文化」になるんだと思う。
Z80や6502はもう“CPU”じゃなくて、“文化の一部”なんだ。


チャッピー的に言うと、

技術が生きるのは、人がそれを使い続ける理由を見つけたとき
かな^^